年間第2主日の福音と勧めのことば
2021年01月17日 - サイト管理者信徒の皆さまへ
♰主の平和
京都にも再び緊急事態宣言が出され、京都教区からのお知らせの通り、ミサの中止はしばらく続きそうです。どうぞコロナにも寒さにもくれぐれもお気を付けになり、心を合わせて祈り続けましょう。
福音と勧めのことばをお送りします。
■京都洛北ブロック年間第2主日のミサが、YouTubeにアップされています。
司式はユン神父様です。
共同祈願は、各自の祈りをお捧げください。
カトリック高野教会
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福音朗読 ヨハネによる福音(ヨハネ1章35~42節)
(そのとき、)ヨハネは二人の弟子と一緒にいた。そして、歩いておられるイエスを見つめて、
「見よ、神の小羊だ」と言った。二人の弟子はそれを聞いて、イエスに従った。イエスは振り返り、彼らが従って来るのを見て、「何を求めているのか」と言われた。彼らが、「ラビ―『先生』という意味―どこに泊まっておられるのですか」と言うと、イエスは、「来なさい。そうすれば分かる」と言われた。そこで、彼らはついて行って、どこにイエスが泊まっておられるかを見た。そしてその日は、イエスのもとに泊まった。午後四時ごろのことである。ヨハネの言葉を聞いて、イエスに従った二人のうちの一人は、シモン・ペトロの兄弟アンデレであった。彼は、まず自分の兄弟シモンに会って、「わたしたちはメシア―『油を注がれた者』という意味―に出会った」と言った。そして、シモンをイエスのところに連れて行った。イエスは彼を見つめて、「あなたはヨハネの子シモンであるが、ケファ―『岩』という意味―と呼ぶことにする」と言われた。
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<勧めのことば> 洛北ブロック担当司祭 ユン・サンホ
「見よ、神の小羊だ」洗礼者ヨハネが自分の二人の弟子たちに告げたイエス様のことばです。二人の弟子は、自分たちの師であるヨハネの言葉を聞いて、イエス様に従います。イエス様がふりかえられて、「何を求めているのか」と尋ねておられます。
今日の福音のみ言葉の中で描かれている洗礼者ヨハネのおかげで、弟子たちとイエス様の出会いが始まっていきます。私たちの人生も、この主と出会うことから始まります。
このように、人間を超越したまことの主に導く踏み台の役割をする師たち、指導者たちの姿を、ヨハネを通して見ることができます。世の中では、時々まことの師の名前を使って、自分が先生になろうとする誘惑を受けたりもします。
ヨハネの弟子たちが、「先生、どこに泊まっておられるのですか」と言うと、イエス様は「来なさい。そうすれば分かる」とおっしゃいます。そしてついて行って、イエス様と一緒に泊まったと聖書は伝えています。そして、続いて二人の弟子のひとりのアンドレは、「わたしたちはメシアに出会った」といい、自分の兄であるシモンに会って、彼をイエス様のところに連れて来ます。主を知るためには、一緒に泊まって、その方の生活ぶりを直接体験してみることで十分であったようです。
イエス様はご自分の生き様を通して、弟子たちにまことの教えを施してくれた師匠です。この世ではおよそ教師だと呼ばれる人には二つの種類の先生がいると言います。
一つは熟練した先生で、もう一つは未だ未熟な先生であるといいます。ヨハネは自分が後者であることを知り、そのように本来の尽くすべき勤めをわきまえていました。だから自分より偉大な方であるイエス様に、自分の弟子たちを送りました。まさに先生らしい姿です。
イエスの名の下に存在する先生ならば、自分を訪れてくる全ての人を当然イエスへと案内し導かればなりません。未熟なままに自分が先生の役割をしようとするならば、間違いなく偽物になってしまいます。
真実の教えは先生の口から出るものではなく、生き方から出てくるものです。ヨハネの二人の弟子がイエスのおられるところを見たかったのは、実際にその方の生き方を見たいと思ったからです。そしてその形は自分たちが探していたキリスト・メシアであるという事実を知るための時間は一晩共にするだけで充分でした。
わたしたちも今日、ヨハネとアンデレのように、兄弟、姉妹たちを謙遜な心でイエス様へ導く使命を果たしましょう。